2016年10月21日
北海道と被災したチェロと杉浦明平
北海道で来週から岩見沢市と旭川市で2週間展示させていただきます。
社会福祉法人 クピド・フェア
「障害のある方に仕事を通じて自立した暮らしを提供する。」
創業のオモイを50年間、様々な事業を展開しながら進めてきたそうです。
クピド・フェアの吉田理事長がダキシメルオモイの展示を2年連続して観ていただいて、今回の創立50周年の節目に呼んでいただきました。
施設の中にはデイサービスがあったり、診察所、郵便局、売店、床屋、喫茶店、などなど、入っている方が施設から出なくても困らないような大きな大学病院のような施設になっていました。働いている職員が300人、施設を利用している方が600人という、ひとつの街のような施設でした。
クピド・フェアさんでは3ヶ所で展示をさせていただきますが、1ヶ所目、施設内にあるイベントホールにての展示
施設利用者の方々に向けたコンサート。
車椅子の方が多いので会場の半分は空間を空けて、作品も車椅子にひっかからないよう、なるべく壁際に並べました。
北海道のチェロ奏者、土田英順さんとのコラボが実現しました。
音楽はジャンル関係なく感覚で聞いていて、演奏が始まってから、ヨーヨーマ(感覚でいいなとハマった時期に何枚かアルバムを購入)と同じ楽器だ!なんて気づくレベル…凄い方とのコラボだったんですね(土田さん、申し訳ありません(大汗))
東日本大震災から全国でチャリティーコンサートを200回近くされて支援を続けられています。
大切に持ってこられたチェロ、岩手県大船渡市で津波から逃げ遅れた方が自宅の2階で発見された時、大切に抱きかかえていたチェロ、それを引き取られ
音が出るまで修復してコンサートで弾いているそうです。
1時間のソロコンサート、曲の合間に被災地をまわった話や被災したチェロのことなど、話を聞いていて、
あれ?あれ?とひっかかるところがありました。
土田さん、
震災から1年半後の2012年の9月に岩手県の大船渡市にある小学校を訪れるところから支援を始めたそうです。
まさに、僕も同じ年の同じ月、2012年9月に岩手県陸前高田市(大船渡市の隣)に取材に入ってからダキシメルオモイをスタートしました。
同じ時期に始めた活動が、月日をかけ今ひとつの場所で出逢う、引き合わせていただいたというのか…
土田さんが最後の挨拶の時、
チェロの持ち主の名前を教えて下さいました
それが偶然にも、土田さんの左隣りに置いたダキシメルオモイのお母さんと同じ名前だったのですね。
それを聞いて、偶然じゃなくて見えない何かに呼ばれたのかなと思いました。
そんな不思議な出来事にまだ続きがありまして
当日、取材にきていた北海道新聞の記者の方と名刺交換した後に、
その方のおばあちゃんの家が、僕が暮らす渥美半島の自宅のすぐ近所だそうで、直線距離にしたら数百メートル、渥美半島に暮らしていた小説家、杉浦明平さんの親戚の方でした。
愛知県出身で北海道の大学に来て、そのままこちらに就職、
明平さんの小説にもお化け屋敷と出てくる家だそうで、明平さんの「平」の一字を名前にもらったそうです。
まさか北海道の岩見沢市でそんな出逢いが待っているとは…
岩見沢市での展示は今週の日曜日から
初日だけですが会場にいますのでお気軽にお声かけいただけたら有り難いです。
◯10月23日(日)〜28日(土)
11:00〜16:00 定休日、木曜日
アシリ 和来(わらい)ギャラリー
岩見沢市志文町299-8
http://www.ashiriwarai.com/
※23日(日)の初日だけ在廊いたします。
◯11月1日(火)〜5日(土)
真宗大谷派 旭川別院 大谷ホール
北海道旭川市宮下通2丁目
※全日会場にいます。
土田英順 ブログ
「ボストンバックにチェロと酒」
http://blog.hokkaido-np.co.jp/enjoy-cello/